2024/12/11

株式会社Orbital Lasersへの出資を決定

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東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下、東大IPC)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下、AOI1号ファンド)は、革新的な宇宙用レーザー技術を開発する株式会社Orbital Lasers(本社:東京都港区、代表取締役:福島 忠徳、以下 Orbital Lasers)へ1.5億円の出資を決定しました。

今回の出資は、スカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下「スカパーJSAT」)、およびSMBCベンチャーキャピタル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:佐伯友史)との共同出資になります。

 

 

アカデミアとの共同研究を事業化、スカパーJSATからカーブアウト

 

同社は、宇宙実業社であるスカパーJSAT株式会社からカーブアウトして2024年1月に創業し、高度な衛星レーザー技術をもとにスペースデブリ除去事業および衛星ライダー事業を推進しています。

理化学研究所や名古屋大学、九州大学との4年以上に渡る共同研究を通じて、小型かつ従来比10倍以上のピークパワーを誇る宇宙用レーザーを開発。この宇宙用レーザー技術を活用し、小型ライダー衛星コンステレーションによる地表の面的な高度計測や、スペースデブリ除去の事業化に取り組んでいます。

2024年1月よりOrbital LasersはスカパーJSATと共同で、JAXAが調達する「2023年度地球観測用高度計ライダー衛星のシステム並びに事業化に係る概念検討」に取り組んできており、8月からは、高度計ライダー衛星の衛星システムおよび衛星運用システムに関する概念設計、および一部ミッション部の試作も着手しました。宇宙用レーザーの研究開発をさらに進めていきながらも、将来的には地球近傍から深宇宙探査まで、顧客ニーズに沿って幅広い利活用ケースを開拓することで、人類における宇宙利用の未来をきり拓いてまいります。

東大IPCは、オープンイノベーションを推進するAOI1号の投資理念を体現する、アカデミアとの研究成果を活用した事業を躍進させるべくカーブアウトした同社の挑戦を支援すべく、この度の出資を決定いたしました。同社の事業の商業化に向けて宇宙用レーザーの研究開発をさらに進めていくとともに、エンジニアを中心に人材を拡充し、当社事業の成長を加速させてまいります。

 

 

株式会社Orbital Lasers  代表取締役 福島忠徳 コメント

 

この度、シードラウンドにおいてご参画いただくこととなった東京大学協創プラットフォーム開発およびSMBCベンチャーキャピタルには心より感謝申し上げるとともに、そのご期待に沿えるよう身を引き締めて取り組んでまいります。

当社は、理化学研究所と共同開発してきた宇宙用レーザー技術を軸として、スペースデブリ除去事業および衛星ライダー事業に取り組んでおります。今回の資金調達により、当社の技術開発をさらに進めていき、その実現に向けて基盤を整えていきます。

当社のミッションである“衛星レーザー技術で人類にとって革新的な価値を創造し、宇宙大航海時代における新たな未来をきり拓く”に向けて、これからも世界に先駆けた挑戦を続けてまいります。

 

 

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社  AOI1号  CIO 水本 尚宏 コメント

 

福島さん達とお会いしたのは2年以上前で、事業がデブリからライダー衛星等に広がり、宇宙用高出力レーザーの可能性に確信を持って投資させて頂きました。
TVCMをするほど注力してきた事業をカーブアウトし、国立研究開発法人や大学法人と共に技術や用途を拡大する手法が新しいスタートアップのロールモデルになると期待します。
私個人にとっても衛星スタートアップへの新規投資は2018年に実施した3社以来、実に6年ぶりであり大変楽しみです。

 

 

日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド

 

AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および彼らのアセットを有効活用するベンチャーへの投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。

東大IPC は、今後も、東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。

 

 

株式会社Orbital Lasersについて

概要        小型・高効率な宇宙用レーザー技術を開発し、衛星ライダー事業やスペースデブリ除去事業をはじめとする宇宙事業を展開する事業会社
設立        2024年1月
所在地     東京都港区赤坂1-8-1
代表者     代表取締役 福島 忠徳
URL        https://www.orbitallasers.com/

 

 

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について

概要   アカデミア関連スタートアップ・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立   2016年1月
株主   国立大学法人東京大学(100%)
所在地  東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者  代表取締役社長 植田浩輔
URL   https://www.utokyo-ipc.co.jp/

 

 

【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL:03-3830-0200 / FAX:03-3830-0183
Email:info2@utokyo-ipc.co.jp
担当:水本

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