2024/9/13

株式会社Penetratorへの出資を決定

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東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI1号ファンド」)は、株式会社Penetrator(本社:東京都文京区、CEO代表取締役:阿久津岳生、以下「Penetrator」)への出資を決定しました。

 

アナログ主流の不動産仕入れ方法、衛星×AIで情報収集をワンクリックで実現

 

不動産の仕入れや仲介を行う宅建業者は国内12万社と言われ、コンビニの2倍程度存在する業態ですが、その不動産の仕入れ方法(物上げ業務)は、直接売主や貸主などの不動産所有者から取引の依頼を受けるべく、7割強がアナログ的な人脈からの紹介を占めており、手法は旧態依然としています。一方で、コロナ禍による宅建業法の改訂(※1)により、従来対面で実施された説明&捺印がフルリモート対応が可能になるなど、不動産の仕入手法は過渡期を迎えているとも言えます。

この不動産物上げ業務の課題を解決すべく、衛星×AI×登記情報システムで、不動産所有者情報収集をワンクリックで実現できる不動産取引支援SaaS『WHERE』を開発、宅建業者及び関連業社の業務効率化及び最大化を目指しています。既に、ベータ版を2023年7月にリリースし、すでに大手デベロッパー等で導入が広がっています。

 

 

宇宙から不動産の課題解決を目指すJAXA発スタートアップ

 

Penetratorは、宇宙から不動産の課題を解決することをビジョンに掲げているJAXA発・JAXA認定スタートアップ企業です。代表の阿久津氏は、これまでに8社の不動産関連企業を創業し、一つ上の視座から不動産市場を変えたいという志で2022年2月にPenetratorを創業しました。この度、昨年発表したベータ版から、SanSanとの連携などベータ版ユーザーの要望などにも対応する大幅な機能強化を行い、公式版を9月に発表しています。

東大IPCは、リモートセンシング技術の民需拡大において、最も期待される不動産情報におけるソリューションを目指す同社の事業に着目するとともに、複数の不動産会社CEOの歴任、JAXA宇宙科学研究所 研究生という経歴を持つ阿久津氏、東京大学大学院でAIエンジニアリングのスキルを学んだ今川氏、また顧問として参画している宇宙航空研究開発機構(JAXA)所属、総研大教授、東京大学大学院准教授の田中智氏という創業チームを高く評価し、この度の投資実行に至りました。海外版の展開も含めて、今後サービスの拡大と機能強化に向けて支援してまいります。

 

株式会社Penetrator CEO  阿久津岳生  コメント

 

私たちのチームには【「おっ!」をつくる】というSpiritがあります。
たくさんの「おっ!」を世の中につくっていくために、宇宙から地球の不動産取引を創造する「WHERE」というシステムを開発しました。この「WHERE」は、衛星データとAIのテクノロジーを組み合わせ価値ある不動産を誰でも簡単に見つける世界を目指しています。
この度、東大IPC様には、私たちの可能性や考えにご賛同いただけたことを心より感謝申し上げます。皆様のご期待にこたえられるよう、正正の旗堂堂の陣で事業に邁進して参ります。

 

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 AOI1号CIO 水本尚宏  コメント

 

私は2018年よりリモートセンシング分野の衛星スタートアップへ積極的に投資してきましたが、如何に民需を作るかに大きな課題認識を持っていました。以前より高単価かつ宇宙空間から確認可能な不動産はその最有力候補として考えていましたが、具体的なスタートアップが見つからず投資には至っておりませんでした。その後、自分自身がインキュベーション施設(1stRound BASE)の設立を通じて不動産の実務に関与するようになっていたところ、Penetrartorの代表の阿久津氏とお会いしました。不動産、宇宙、AIという自らの投資テーマに沿った事業内容かつ宇宙の民需創出を期待できると考え、リード投資家として手を挙げさせて頂きました。

阿久津氏は福岡で不動産会社を設立し、売上数十億円までに育てた後に同社を設立した不動産業界のシリアルアントレプレナーで、同社サービスは早くも大手デベロッパーの多くに採用されています。将来的に投資先同士の協業が生まれることにも期待しています!

 

 

 

日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド

 

AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および彼らのアセットを有効活用するベンチャーへの投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。
東大IPC は、今後も、東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。

 

※1 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000268.html

 

 

株式会社Penetratorについて

 

概  要     不動産取引支援SaaS『WHERE』の開発/販売、宇宙探査機の製造
設  立     2022年2月
所在地    東京都文京区向丘2-3-10
代表者      阿久津岳生(あくつたけお)
URL         https://pntwhere.com/

 

 

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について

 

概 要   アカデミア関連スタートアップ・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設 立   2016年1月
株 主   国立大学法人東京大学(100%)
所在地   東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者   代表取締役社長 植田 浩輔
URL      https://www.utokyo-ipc.co.jp/

 

 

【お問い合わせ】

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200
Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当パートナー: 水本尚宏

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