株式会社Yoiiへの追加出資を決定
印刷する東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長:植田浩輔、以下「東大IPC」)が運営する協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合(以下「協創1号ファンド」)は、レベニュー·ベースド·ファイナンスプラットフォーム「Yoii Fuel(ヨイフューエル)」を運営する株式会社Yoii(読み方「ヨイ」、以下「Yoii」、本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:宇野雅晴)に対して1億円の追加出資を行うことを決定しました。
また、今回のYoiiへの出資は、Emellience Partners株式会社、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ、他既存投資家4社との共同投資となります。
期待されるスタートアップの成長、求められる多様な調達の選択肢
昨今、日本政府による「新しい資本主義」の推進にあたり、経済発展のためには社会的課題の解決と持続可能な経済社会を実現するスタートアップの育成が重要とされており、2022年には「スタートアップ育成5ヵ年計画」が掲げられる等、同領域の成長支援への注目が高まっています。
しかし、現在の日本国内におけるスタートアップの成長率やユニコーン企業(企業価値10億ドル以上の未上場企業)の数は、米国や欧州に比べて低く、更なる支援が必要とされています。成長の妨げとなるひとつの要因として、スタートアップの資金調達については、エクイティファイナンス(株式による調達)またはデットファイナンス(金融機関からの借入による調達)によるものが主流であり、アーリーステージのスタートアップにとっては株式の希薄化や借入時の担保などの観点から調達ハードルが高いケースが存在しています。
スタートアップの資金調達の1つとして期待される新しい金融手法RBF
Yoiiは、挑戦を試みるスタートアップに資金が行き渡り、スタートアップの成長を加速するため、まだ評価されていない企業価値を評価し柔軟な資金提供を行う方法として、レベニュー・ベースド・ファイナンス(以下、RBF)に着目し、RBFプラットフォーム「Yoii Fuel」を開発しています。
世界的に見ると、RBF市場規模は2023年に$3.38B(約4,838億円、1ドル=146.6円換算)に到達、27年には$25.94B(約3.8兆円)まで拡大すると予想され、 エクイティやデットによる調達を補完する役割として、今後は国内でもよりRBFへの注目が高まっていくと考えられます。(※) 2023年に入り、金融庁でも新たに事業成長担保権が検討される等、融資や資金調達の条件として過去の資産ではなく、「未来」の資産に目を向けスタートアップを後押しする動きが高まっています。
Yoii Fuelの広がりも加速しており、2023年11月末時点で、導入企業数は昨対比約205%、RBF実行額約260%、商談数約250%となっている他、利用企業層については、スタートアップに留まらず約30%は中小企業が占めています。今後、更に幅広い地域・業種の中小企業へのサービス提供も強化を目指しています。
東大IPCは、国内のイノベーションプラットフォーム発展において、資金調達における多様な選択肢があることは重要だと考え、欧米で市場が急拡大しているRBFにも注目、2022年9月に出資しました。その後、堅調な成長とともに、グローバルエンジニアチームに加え、ビジネスサイドも拡充されており、更なる成長加速と資金調達手法のイノベーションを通じて日本の幅広いスタートアップへ貢献すべく、Yoiiへの投資実行に至りました。
営業体制の強化やプロダクトの追加開発を強化し、多様なスタートアップの企業フェーズやニーズに合わせたRBFのメニューの拡充支援を目指します。これらの取組を通じ国内におけるRBFの更なる普及と「資産の流動性を上げ、挑戦する起業家・企業の成長を後押しする」というミッションの実現を加速してまいります。
東京大学協創プラットフォーム開発 パートナー兼CIO 水本尚宏 コメント
今回もしっかり追加投資させて頂きました。スタートアップの資金調達マーケットが世界的に冷え込む中で、Yoiiが提供するRBFのような新しい資金調達手法が担う役目が大きくなると確信しています。”プラットフォーム開発”という社名に恥じぬよう、今後もイノベーションプラットフォーム開発に努めたいと思います。
東京大学周辺の持続可能なイノベーション・エコシステムの発展を目指す、協創1号ファンド
協創1号ファンドは、東京大学関連ベンチャーの育成促進と、東京大学を取り巻くベンチャーキャピタルの質・量の充実、を中心に据えて運用を行なうことで、東京大学の周辺に持続可能なイノベーション・エコシステムを構築し、世界のベンチャー創出拠点の一つとなることに寄与することを目的としています。具体的な運用として、今までに6つのベンチャーキャピタルへのLP出資(ファンド オブ ファンズ)と、20社以上の東京大学関連ベンチャーへの直接投資を行い、現在も積極的に東京大学関連ベンチャーへの直接投資を行っています。事業化までに長い時間と比較的大きな資金が必要となるバイオテック・ディープテックベンチャーに対しては、長期ファンドを運用する東大IPCとして継続的な支援提供、その成功に向けた伴走を今後も行なってまいります。
東大IPC は、今後も、東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。
※ 出典:Revenue Based Financing Global Market Report 2023
【株式会社Yoiiについて】
社 名 株式会社Yoii
本 社 東京都渋谷区渋谷 1-12-2 クロスオフィス渋谷702-703
資本金 14億938万円(資本準備金を含む)
代表者 代表取締役CEO 宇野雅晴
URL https://yoii.jp/
【東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について】
概 要 東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設 立 2016年1月
株 主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者 代表取締役社長 植田浩輔
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183 / Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当パートナー: 水本尚宏