アキュルナ株式会社への出資を決定
印刷するアキュルナ株式会社への出資を決定
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 大泉克彦、以下「東大IPC」)が運営する協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合(以下「IPC1号ファンド」)は、革新的なナノDDS(Drug Delivery System)技術による核酸医薬品の開発をすすめる東大関連ベンチャーのアキュルナ株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 服部恵子、以下「アキュルナ社」)に対して、約2億円の出資を行いました。
IPC1号ファンドは、東京大学関連ベンチャーの育成促進と、東京大学を取り巻くベンチャーキャピタルの質・量の充実、を中心に据えて運用を行なうことで、東京大学の周辺に持続可能なイノベーション・エコシステムを構築し、世界のベンチャー創出拠点の一つとなることに寄与することを目的としています。その具体的な運用として、シード・アーリーステージの東京大学関連ベンチャーをハンズオンで支援する複数のベンチャーキャピタルへのLP出資(ファンド オブ ファンズ)を行うとともに、並行してミドルステージ以降の東京大学関連ベンチャーへの直接投資もすすめています。2016年12月のIPC1号ファンド設立以来、ベンチャーキャピタル5社へLP出資、ベンチャーへの直接投資を2件実施してきました。
今回のアキュルナ社への出資は、LP出資先でライフサイエンス・ヘルスケア分野に特化したベンチャー投資を行う株式会社ファストトラックイニシアティブ(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 木村廣道)などとの共同投資で、東大IPCとして創薬ベンチャーへの直接投資の1号案件となります。
アキュルナ社は、東京⼤学の⽚岡⼀則特任教授(公益財団法人川崎市産業振興財団ナノ医療イノベーションセンター センター長)などの長年の研究成果の中で、特に核酸医薬のナノDDS(薬物送達システム、Drug Delivery System)技術を社会実装するため、2015年に設立された創薬ベンチャー企業です。
核酸医薬は、DNAやRNAなど「核酸」を医薬品として利用する次世代の医薬品です。従来の低分子医薬品や抗体医薬品では狙えない分子標的に対する創薬が可能であり、新しい創薬プラットフォームとして近年著しく発展しています。しかし、体内で分解されやすい核酸の保護、特定の治療標的への搬送、細胞内への核酸の移送などが技術課題となっており、核酸医薬に適したDDSとの組み合わせがRNAでは不可欠です。アキュルナ社のナノDDS技術は、最先端のナノテクノロジーを使った高分子材料を使い、高い体内安定性による効率的な核酸の搬送と、優れた生体適合性により有効性を高めながら副作用を低減します。また、シンプルな材料構成により、様々なタイプの核酸医薬品に応用可能な汎用性を持つ一方で、高品質かつ低コストの製造を可能にします。アキュルナ社の技術は既に複数の研究プロジェクトにおける動物実験で実績があり、早期のFirst In Human試験の実施をめざしております。
東大IPCは、アキュルナ社のナノDDS技術が東京大学を含めた日本のアカデミア発の世界最先端の技術であること、次世代の核酸医薬による革新的な治療法の開発という社会的な重要性の高さを鑑み、この度の出資を決定いたしました。今後のアキュルナ社の事業について、東大IPCは積極的な支援を進めていきます。
東大IPCは、イノベーション・エコシステムの発展のため、ベンチャーキャピタルとの連携とともに、東京大学関連ベンチャーへの直接投資による育成促進を更に進めていきます。
■アキュルナ株式会社について
概要 薬物送達システムを応⽤した医薬品などの研究開発
設立 2015年12月
所在地 東京都⽂京区本郷 3-42-1 三友ビル 201
代表者 代表取締役 服部 恵⼦
■東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(UTokyo IPC)について
概要 東京大学関連のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 2016年1月
株主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷三丁目40-10 三翔ビル本郷6階
代表者 代表取締役社長 大泉克彦
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷三丁目40-10 三翔ビル本郷6階
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183
担当:河原三紀郎
Email: information@utokyo-ipc.co.jp