Heartseed株式会社
iPS細胞を用いた新たな心不全治療を実現する
事業概要
Heartseed株式会社は、移植手術しか治療法のなかった心不全に、iPS細胞を用いた治療の実用化というアプローチから挑み、全く新しい治療法を切り拓くバイオベンチャーである。
Heartseedは、どんなに革新的な技術であっても限られた人だけが受けられる「特別な治療法」では意味がないと考える。同社が目指すのは、誰もがいつでも容易に受けられる「あたりまえの治療法」である。
同社は人材と知見を結集し、iPS細胞を用いた治療の実用化に向けた数々の課題を乗り越え、高品質の心筋細胞を安定して培養する独自技術を生み出してきた。さらには、その心筋細胞を患者の心臓に確実に送り届けるための器具までもを独自に開発した。
ハートシード社の技術は、これまでの心不全治療につきものであった、特殊な医療器具、海外渡航、ドナー探しといった高額かつ患者の身体的・心理的負担の大きな要素を不必要なものに変える。新たな心不全の治療法として、新たな産業として、再生医療の扉を開こうとしている。
メンバー、パートナー、心不全の治療と向き合う患者……すべての人のハートをつなぎ、救える命をひとつでも多く未来へとつないでいきたいという願いが同社の原動力である。
起業の経緯
創業者は世界で初めて他の細胞から心筋細胞の作製に成功するなど、心筋再生の研究を世界的にリードしてきた。実用化に必要な技術のそろった2015年にHeartseed株式会社を設立。
社名には、心臓へ移植する心筋球がフウセンカズラ(英名heartseed)の種に似ていること、心筋球が心臓の種(heart seed)となり心不全患者を救いたいという願いが込められている。
強みや競争優位性
Heartseedの用いる他家iPS細胞由来心筋球 HS-001は、”Remuscularization(再筋肉化)”と呼ぶ作用機序によって、移植した心筋球が患者の心臓に生着し、電気的に同調して拍動し、直接心臓に収縮力を生み出すことが期待される。
これが実現するには心筋細胞の純度や生着率が重要となるが、長年の技術開発によって、心筋細胞のみを純化精製する技術、生着率を高める技術など、数多くの独自技術を有していることが、競合にはない同社の強みである。
- 本社住所
- 東京都新宿区大京町12-9 アートコンプレックス・センター302
- 設立年月日
- 2015年11月30日