株式会社アダコテック
事業概要
アダコテック社は、人工知能を用いた検査・検品・監視・管理の効率化を製造業・社会インフラ向けに提供している。国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が開発した「HLAC特徴抽出法」を用いた画像解析技術を軸に、従来より効率的な異常検知を可能とするソフトウェアを提供しているディープテックカンパニーである。
現在、製造業においては深刻な人材不足や技術継承の困難が課題となっており、工場内の製品検査自動化へのニーズが高まっている。しかし従来のディープラーニングではデータ収集に膨大な時間がかかるなど技術的に不十分なケースが多く、結局のところ人手に頼る場面が多いのが実情である。
それを同社では、長年の研究開発を経て少量の正常データから高精度の画像解析を可能にした。従来より効率的な異常検知のできる世界でも唯一無二のソフトウェアを開発した。これを複数の大手自動車メーカーをはじめ約150社に提供し、海外展開も行なっている。
特許技術の発明者であり、技術顧問を務める3名は東京大学出身で、源発明者で最高技術顧問である大津展之先生は、過去に産総研で要職を歴任、また東京大学大学院情報理工学系研究科教授を併任していた。同社の技術力を活かし、長期的には、検査データを起点に工場内の様々なデータと連携を行い、予知保全・品質改善などの付加価値提供を目指す。
起業の経緯
現・取締役CTOの伊藤桂一が大学院で遺伝的アルゴリズムの研究をする中で産業技術総合研究所(AIST)と接点ができ、その後AISTベンチャーに新卒入社。2012年にアダコテック創業メンバーとなり現在に至る。
社名はAdaptive Cognition Technologyに由来。
強みや競争優位性
・産総研により開発されたHLAC(高次局所自己相関)を用いることにより、画像の解析や、認識等に利用される高精度で汎用かつ高速な唯一無二の特徴抽出法技術を強みとする。
・モノづくりの検査・検品を自動化するSaaSシステム「AdaInspector Cloud(アダインスペクター クラウド)」の提供。
- 本社住所
- 東京都千代田区神田神保町2-11-15 住友商事神保町ビル3F
- 設立年月日
- 2012年3月