リーダーの役割とは?本当に大切な7つをわかりやすく解説
リーダーの役割とは?
リーダーの役割とは、「目標を掲げたうえで、その達成に向けた計画をメンバーを巻き込みながら立てて、メンバーの模範となって計画を実行・管理すること」であると考えられています。
また、リーダーの役割の中には、「メンバーをモチベートし続けること」や「メンバーの育成、働きやすい環境を作ること」も含まれます。
リーダーの役割7選
ここからは、リーダーの役割の具体的な内容について、以下の項目に分けて説明します。
- 目標を設定する
- 計画を立てる
- メンバーの模範になる
- 業務を管理する
- メンバーをモチベートし続ける
- メンバーを育成する
- 働きやすい環境を作る
もちろん、上記の7項目がリーダーの役割のすべてというわけではありませんが、代表的な役割について詳しく紹介します。
①目標を設定する
リーダーの役割の1つに、「目標を設定し、チームの方向性を明確化させること」が挙げられます。目標のないチームでは、メンバーの意識がまとまらず、同じゴールを目指せません。チームの運営をスムーズに行うためにも、まずは目標を設定することが大切です。
ただし、いきなり大きな目標を設定してしまうと、メンバーが達成をイメージできずに混乱してしまうおそれがあります。そのため、大きな目標を設定する場合は、達成を目指す途中の段階で成果を確認できる小さな目標(中間目標)も併せて設定すると良いでしょう。中間目標をクリアすることで、大きな目標に近づいている達成感をメンバー内で共有することが可能です。
②計画を立てる
続いて、前項で設定した目標を達成するために、具体的な計画を立てます。ここでは、「5W1H」のフレームワークを用いると、「誰が」「いつまでに」「どのような方法で」などの点を踏まえた具体的な計画を立てることが可能です。
また、計画を立てる際は、チームのメンバー全員から意見を募ることが望ましいです。これにより、メンバーのコミュニケーションが活性化し、チームに積極的に関与するようになります。
③メンバーの模範になる
メンバーにとって模範になることも、リーダーの役割として大切です。ここでいう模範とは、「チームのメンバーが目指すべき姿」を意味します。
メンバーの模範を目指す際は、単純にメンバーから人気を集めることを目指すのではなく、チームの方針に沿った行動を取るように心がけましょう。リーダーの役割として考えると、チームが手掛ける事業の目的・意義を理解したうえで、それらをメンバーに感じ取ってもらえるような姿を見せることが大切です。いきなりすべての分野でメンバーの模範になることは難しいものの、まずは何か1つの分野で模範になれるような行動を取ってみましょう。
④業務を管理する
リーダーには常にチームの最適化を図ることが求められますが、これを実現するためにはチーム全体の業務管理が必要不可欠です。
業務の進捗状況やスケジュールを把握すれば、目標の達成率やメンバーにかかっている負担の理解につながります。これをもとに、1人1人のメンバーが持つ能力に応じて、達成可能な業務を割り当てることが大切です。
また、メンバーとのコミュニケーションを通じて、業務に関する意見を汲み取ることも望ましいです。こうしたヒアリングにより、業務の課題点・改善点を発見できる場合もあります。
⑤メンバーをモチベートし続ける
メンバーをモチベートし続けることも、リーダーの役割として大きな要素です。心理学の考え方によると、モチベーションは以下の2つから構成されます。
- 外発的動機付け:賞与や評価など外部から与えられる動機付け
- 内発的動機付け:内面に起こった有能感・自己決定感などから生まれる動機付け
上記の違いを理解し、2方向からのアプローチを行うことで、メンバーのモチベーション管理を効果的に行えます。つまり、単純にエールを送るだけでなく、メンバーが自発的にモチベーションを高めるきっかけを作ってあげることが大切です。
具体策の例としては、「個人目標の設定」が挙げられます。これはメンバー自身に個人で達成したい目標を設定させ、それに対してリーダーが定期的にフィードバックを行うという施策です。この施策を通じて、リーダーが成果を評価しつつ適切な指導を行うことで、メンバーに自身の成長やスキルの向上を実感させられて、モチベーションの維持につながります。
⑥メンバーを育成する
リーダーはモチベーションの管理だけでなく、1人1人のメンバーを育成することも心がけなければなりません。
チーム内には経験や技術力が不足しているメンバーがいる場合もありますが、成果を出すために経験が豊富であったり技術力が優れていたりするメンバーばかりに業務を任せてしまうケースが想定されます。
しかし、このように仕事を割り振っていては、メンバーの育成にはつながりません。経験の浅いメンバーにも、積極的に仕事を割り振ることが求められます。とはいえ、仕事を丸投げすることは適切ではなく、経験が浅いからこそ綿密なサポートが必要です。
メンバーの育成方法としては、研修を受ける機会を設けたり、徐々に業務内容の難易度を上げていったり、困っているメンバーがいたら適切なアドバイスを提供したりするなどの施策が一般的です。これに加えて、メンバーの長所と短所を把握したり、適性を見出したりすることで、成長を促進できます。さらに、メリハリの効いた指導(例:長所を褒めつつ、短所を指摘して改善に導く)も効果的です。
メンバーの育成はチーム全体の利益であり、目標を達成するための大きな推進力となります。メンバー1人1人の成長がチームの発展につながると考えて、積極的に育成しましょう。
⑦働きやすい環境を作る
メンバーのモチベーションを高めて成長を促すうえで、働きやすい環境を用意してあげることは非常に効果的です。また、働きにくい環境ではメンバーが仕事を円滑に進められず、業務効率・生産性を低下させるおそれがあることから、働きやすい環境づくりもリーダーの役割の1つとして重要視されています。
働きやすい環境とは、例えば、「雇用管理が適切にされている」「アイデアを気軽に言葉にできる」「新たなチャレンジが行える」「メンバー同士で情報を共有できる」ような環境をさします。
上記のような環境を作るためには、「人員配置や現場の設備に関して不満が出ていないか」「雑談を過度に禁止していないか」「間違えてはいけない、ミスをしてはいけないというプレッシャーをかけていないか」「チームワークや情報共有が正しく機能しているか」などに気を配ると良いでしょう。問題点やメンバーの不満を放置せず適切に解決することも、リーダーの役割だといえます。