「東大IPC 1st Round 」第4回支援先決定および株式会社安川電機、ピー・シー・エー株式会社 コーポレートパートナー参画のお知らせ
印刷する東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 大泉克彦、以下、「東大IPC」)は、国内リーディングカンパニーとのコンソーシアム型インキュベーションプログラム「東大IPC 1st Round」の第4回支援先を決定いたしました。
東京大学関連のシードベンチャーへ、会社立ち上げと最初の資金調達を支援
「東大IPC 1st Round」は、米国スタンフォード大学出身者によるアクセラレータプログラム「StartX」をベンチマークに、東大IPCが開始したインキュベーションプログラムです。ベンチャーの起業を目指す卒業生・教員・学生などの東京大学関係者や、資金調達を実施していない東京大学関連のシードベンチャーを対象とし、コーポレートパートナーの協賛による各社最大1,000万円の活動資金をはじめ、本格的な事業開始に必要なリソースを実証実験・体制構築・広報・資本政策策定などのハンズオン支援と共に東大IPCが6ヶ月間併走し、事業の垂直立上げの実現を目指します。
過去採択企業の資金調達成功率は約90%、国内大手企業との協業機会を創出
過去3年半の間に累計34チームを採択し、会社設立・資金調達を支援して参りました。採択1年以内の会社設立割合100%、資金調達成功率90%、大型助成金の採択率50%と、設立直前直後のチームを対象とするインキュベーションプログラムとして突出した実績を残しております。
また、「東大IPC 1st Round」は創業と最初の資金調達を支援すると同時に、AOIファンドの出資企業(※2)およびコーポレートパートナー(※3)との協業関係の創出にも力を入れてきました。既に採択先と各企業との資本業務提携など、オープンイノベーションの事例が10社以上生まれております。また2020年からは採択先に対する東大IPCによる投資も開始し、既にBionicM株式会社、株式会社アーバンエックステクノロジーズ、HarvestX株式会社等に対する投資を実行済みです。
新たに株式会社安川電機、ピー・シー・エー株式会社のコーポレートパートナー参加が決定
「東大IPC 1st Round」には、既に各業界のリーディングカンパニー(JR東日本スタートアップ株式会社、芙蓉総合リース株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、三井不動産株式会社、三菱重工業株式会社、日本生命保険相互会社、トヨタ自動車株式会社、ヤマトホールディングス株式会社)が参画しています、この度、新たにコーポレートパートナーとして産業ロボット業界をけん引する株式会社安川電機、基幹業務ソフトから中小企業の「マネジメントサポート・カンパニー」を目指すピー・シー・エー株式会社を迎えました。
次回募集時期について
本プログラムは1年に2回実施しております。次回は、第5回の公募を4月半ば頃予定しております。
https://program.utokyo-ipc.co.jp/
第4回「東大IPC 1st Round」採択企業について
昨年12月の審査会にて下記5社の採択が決定したので、お知らせいたします。
株式会社Yanekara
代表取締役 松藤圭亮
商用電気自動車をエネルギーストレージ化する充放電器とクラウドの開発。
https://yanekara.jp/
株式会社Citadel AI
代表取締役 小林裕宜
AIを可視化し、AI固有の脆弱性・説明責任リスクからお客様を守る事業
https://citadel.co.jp
株式会社EVERSTEEL
代表取締役 田島圭二郎
画像解析を用いた鉄スクラップ自動解析システムの開発。
https://eversteel.co.jp/
株式会社LucasLand
代表 望月昭典(暫定)
バイオ産業にDXをもたらす簡便微量分析法の開発。
www.lucasland.jp
ANICLE株式会社(予定)
代表 高橋昂平
獣医業界のDXを進める遠隔ペットケアサービス事業
https://anicleofficial.studio.site
また、今回の採択にあたり各社代表より以下のコメントを頂戴しております。
株式会社Yanekara 代表取締役 松藤圭亮
Yanekaraは「自然エネルギー100%の日本を創る」というミッションを掲げています。このために電気自動車を太陽光で充電し、それらを群制御することで電力系統の安定化に必要な調整力を創出できる充放電システムを開発しています。電気自動車が拠点や地域内の太陽光発電で走るだけでなく、駐車中に遊休資産となっている車載バッテリーから調整力を生み出すことができれば、エネルギーの脱炭素化と地域内自給、さらには高い災害レジリエンスを実現することができます。1st Roundの支援を活用させていただくことで、プロダクトを完成させEV利用企業への提供実績を作り、Yanekaraシステムの社会実装に繋げます。
株式会社Citadel AI 代表取締役 小林裕宜
AIは賞味期限がある生鮮食料品のようなものです。出来上がった瞬間から社内外の環境変化のリスクに晒され、品質劣化が始まります。AI固有の脆弱性を狙ったアタックも存在します。さらにAIの説明責任・コンプライアンスの観点から、学習データに潜むバイアスにも常に注意が必要です。弊社では元米国Google BrainのAIインフラ構築責任者が開発をリード。AIの思考過程を可視化の上、お客様のAIの品質・信頼性を確保する「AI監視ツール」を提供します。オンライン・バッチ環境、学習・運用フェーズのいずれにも対応、様々なAIシステムへの適用が可能です。「24時間いつでも頼れるAIをあなたに」これが我々の目指す事業ビジョンです。
株式会社EVERSTEEL 代表取締役 田島圭二郎
EVERSTEELのミッションは、鉄スクラップの自動解析システムにより鉄鋼材リサイクルを促進し、世界のCO2排出量を削減することです。鉄鋼材生産によるCO2排出量は、世界の製造業全体の25%と最も多く、排出量を4分の1へ低減できるリサイクルの促進が望まれます。しかし、リサイクル過程での不純物混入による鉄鋼材の機能低下で、多大なコストが発生しています。鉄鋼メーカーでは、不純物混入制御を、現場作業員の目視で行っており、品質と作業効率に限界があります。私たちは、自動解析システムを実用化することで、高効率・高精度な不純物混入制御を実現します。そして、世界の基盤材料である鉄鋼材のリサイクルを促進することで、世界規模でのSDGs達成への寄与を果たします。
株式会社LucasLand 望月昭典
創薬、食品科学、環境安全、感染症検査、科学捜査等のバイオ産業において微量分析はとても重要ですが、一般的な微量分析法(X線、NMR、質量分析等)は分析装置の大きさやコストが問題であり、簡便微量分析法である表面増強ラマン分光法は生体試料への適合性の問題がありました。我々のミッションは、この難問を解決した東大発の新素材「多孔性炭素ナノワイヤ」( https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2020/7032/ )を用いて、バイオ産業全般のデジタルトランスフォーメーション(DX)に資する微量分析プラットフォームを創造することです。今回の東大IPCの支援を最大限に活用し、事業化を推進します。
ANICLE株式会社(予定)代表 高橋昂平
ANICLEは、すべてのペットが最適なヘルスケアを受けられる社会の実現を目指します。今の獣医業界には、様々なハードルにより飼い主が動物病院に行くタイミングが遅れ、救えたはずの命が失われているという深刻な課題があります。ANICLEはITを活用し、遠隔獣医療サービス(トリアージ、オンライン相談・診療、往診など)を提供することで、獣医療へのアクセスの改善を実現します。さらに家庭と動物病院を繋ぎ、シームレスなヘルスケアをペットが受けられるように、獣医業界のDXを進めます。
東大IPCは1st Roundの活動を通じて、東京大学関連ベンチャーの更なる裾野拡大と、日本企業のオープンイノベーション活動を支援して参ります。
東大IPC 1st Roundの過去実績について
新規採択数 累積採択数 資金調達成功済み
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東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
概要 東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 2016年1月
株主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者 代表取締役社長 大泉克彦
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
【お問い合わせ】
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社
東京都文京区本郷七丁目3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
TEL: 03-3830-0200 / FAX: 03-3830-0183
Email: info2@utokyo-ipc.co.jp
担当パートナー: 水本 尚宏
担当マネージャー:長坂 英樹